以前購入したボロいNewニンテンドー3DSLL(以下New3DSLL)は、ゲームカードスロットも故障していたようだ。
最初はゲームカードを認識して起動するので問題ないように見えたが、結構な頻度でプレイ中に画面が暗転して「ゲームカードが抜かれました」のエラーが出て強制停止となってしまうのだ。


これはゲームソフトの端子が汚れているのかもしれないと接点復活剤+綿棒で清掃してみたが、状況は変わらずエラーが出て止まる状況だった。
ひょっとしてカードスロットが汚れているのかと思いスロットを清掃してみたが、それもダメだった。
これはカードスロットがダメかもわからんね……
しかし、最初の読み込みは上手く行っているのでスロットが完全に壊れていないのが引っ掛かり「部品交換する必要が有るか?」と懐疑的だった。
しかし、度重なる強制停止にブチ切れ金剛で、Amazonで交換部品をポチッてしまった。
今回はカードスロットが不調のNew3DSLLのゲームカードスロットを交換してみたので、その修理方法を解説しよう。
■必要な道具を準備
・New3DSLL用のゲームカードスロット
・精密プラスドライバー、マイナスドライバー
・ピンセット
・無水エタノール
・ニードルボトル(無水エタノールを入れる)
・精密綿棒
・強力両面テープ
■分解作業開始前に
まず、New3DSLLの電源を落とす。
電源ボタンを長押しし、下画面の「電源を切る」をタップして電源をOFFにする。

電源が落ちたら、ゲームソフトとタッチペンを取り外す。

■電池フタ、SDカード、電池の取り外し
写真のプラスネジ2本を精密プラスドライバーで緩める。

このネジはワッシャーで外れない構造になっているので、ある程度回して緩めるだけだ。
ネジが緩んだかはカチッという音が2回鳴る位を目安にする。
ネジが緩んだら、側面の穴に指を引っかけて手前に引くとフタが外れる。

全然フタが動かない時はネジが緩み切っていないので、ドライバーでネジを再度逆時計回りに回してみる。
取れないからと無理にフタを引っ張るとフタが破損するので要注意だ。
フタが外れたら、マイクロSDカードとバッテリーを取り外す。
マイクロSDはロックされているため、指でカードを奥に押し込んでロックを解除してから引き抜く。


バッテリーはバッテリー上部に爪がかかる程度の穴があるので、そこから爪を入れて引き上げればバッテリーが外れる。

■裏フタのネジを取り外し
ネジを取り外す前に、2か所のゴムキャップでネジ部分が覆われている箇所があるので、先に取り外す必要がある。

ゴムは強力な粘着剤で固定されているため、まずは粘着を緩める必要がある。
ゴムキャップの隙間に精密マイナスドライバーを挿しこんで隙間を作り、そこに無水エタノールを染み込みせて粘着を弱める。
ニードルボトルからエタノールを流し込む方法の効率が良いが、ニードルボトルが無い時は無水エタノールでヒタヒタに濡らした綿棒を使う方法もある。


エタノールが隙間に入ったら、精密マイナスドライバーを隙間に挿しこんで軽くグリグリさせてエタノールが隙間によく染み込みようにする。
ある程度エタノールが染みたら、たこ焼きをひっくり返す要領でキャップをクルンと持ち上げるとキャップが外れる。

ゴムキャップ2か所を外したら、全てのプラスネジをドライバーで取り外す(写真赤マル)

ネジが外れると裏フタが外れるが、まだケーブルが繋がっている箇所があるので、L/Rボタン側から30度ほど開けた状態から、ケーブルのコネクタ根元をピンセットで持ち上げると簡単にポロッと外れる。


ケーブルが2か所外れたら、裏フタを取り外す。

■カードスロットの取り外し
まず、写真赤マルのケーブルを2本外す。

左のケーブルは端子部をピンセットの先で持ち上げるだけで外れる。

右のケーブルはケーブルが抜けないようにラッチで固定されているので、ピンセット先で寝かせてある黒いラッチを立ち上げてロックを解除してからケーブルを抜く。


写真赤マルのネジ3本を取り外す。

これでカートリッジスロットがフリーになるので取り外せるが、よく見るとスロットの左側がメイン基板の下側を通っているため、垂直には抜けない。
そのため、右下にスライドするようにしてスロットを取り外す。

■新しいカードスロットの取付
新しいスロットを取り付けようと、新しく調達してきたカートリッジスロットを見たところ……
これ、どう見ても新品パーツじゃないな?

これはAmazonマケプレ品あるあるの話だが、特にカードスロット系は「中古から部品取り外しちゃいました!」と思われる中古パーツが多い。
以前3DSの交換用カードスロットを買った時も明らかにピンにハンダが残っていて、取り外してきた中古パーツだった。
しかし、特に動作に問題は無かったので、この手のパーツはそういうものだと割り切って使ったほうが精神衛生上よいかなと思う。
しかし、Amazon最大の強みは不良品なら返品可能なので、もし中古パーツで故障品だった時は可及的速やかに返品処理をしよう。
Amazonマケプレは魑魅魍魎で、ちゃんとしたドナーからパーツを摘出する業者も多数ある一方、壊れた粗悪品を売りつける悪徳業者も少なからずいるため、ここは面倒臭がらず返品処理しよう。
取付はメイン基板の下をくぐらせるようにカートリッジスロットをスライドして、ある程度位置を合わせる。
ざっくり寄せたら、先に右の十字キー基板ケーブルを取り付ける。
黒いラッチを立てた状態でケーブルを刺し込み、ラッチを寝かせば固定される。

左のケーブルはコネクタの位置を合わせて上から押し込むだけで取りつけ可能だ。
最後にプラスネジ3本を締めて交換完了だ。
■組み戻し
ここからは逆の手順で戻す作業となるが、ある程度戻した段階で一旦動作チェックを行う。
(全部組み戻してから動作不良があると再分解の手間がかかるので)
裏蓋のネジはまだ締めない状態でバッテリーを取り付けた段階で電源をONにしてみる。
ゲームソフトを読み込んでみて、エラーが出なければスロット交換は成功している筈だ。

分解した際、L/Rボタン(ショルダーボタン)のフレキケーブルを脱着しているので、メニュー画面でL,R,ZL,ZRを押してちゃんとボタンが反応するかあわせてチェックしておこう。
★ショルダーボタン・チェック項目
・L/R押す:同時押しでカメラ起動に関するメッセージが出る
・ZL/ZR押す:ホーム画面が左右にスクロールする
意外とケーブルが上手く繋がっていなくてボタンの反応がない問題が発生しがちなので、ここは忘れずにチェックしておこう。
問題なければ電源をOFFにして全てのネジを締め、最後に隠しネジのゴムを取り付ける。
ゴムはエタノールで粘着力を失っているので、強力両面テープを粘着面に貼り付けてプレイ中にポロッと外れないようにしておこう。

■最後に(立体視非対応ェ)
今回修理したこのNew3DSLLはおそらく子供がけっこう乱暴に取り扱ったと思われる物で、そのため全体的にボロい個体だった。
そのためAボタンやらカートリッジスロットなど各所にパーツの故障が見られたが、これでようやく問題なく遊べるようになった……筈だ。
しかし、ボディや画面は傷だらけのボロボロだが、不幸中の幸いで液晶パネルへのダメージは無いため当面は問題なく使えそうだ。
ちなみに、液晶パネルに割れやライン切れのダメージがある個体は交換修理の手間が段違いな上、部品代も高額なため、個人的には手を出してはいけない地雷案件だ。
【修理解説】Newニンテンドー3DSLLのABXYボタンの反応が悪いので分解修理してみた
とにかくこれで突然の「ゲームカードが抜かれました」に怯えることなく安心してゲームができそうだ。
さっそくテストプレイに「名探偵ピカチュウ」を遊んでいるが、この頃の3DS後期のソフトは悲しいことに3DボリュームをONにしても立体視が出来ない。

名探偵ピカチュウは2018年3月23日に発売されたものだが、既に「3DSの立体視、要らなくね?」といった空気が大本営の任天堂にもあったようだ。
立体視不要の流れは、2017年7月13日に発売された最後の3DSシリーズ機「Newニンテンドー2DSLL」に立体視機能が省かれてしまったあたりから始まっているようだ。

さらに、この時期は3DS後継機のニンテンドーSwitchが2017年3月3日にリリースされた時期でもあり、徐々に前世代機の3DSはフェードアウトの流れに入った、いわゆる黄昏の時代だ。
このような事情から、任天堂も3DSからSwitchへ徐々に軸足を移し、3DSの開発リソースを最新機のSwitchへ割り振る状況になりつつあった。
2DSLLのハードウェア的にもユーザーの需要からも、そしてソフト開発側のリソース節約のため、3DS後期は立体視非対応のソフトが多くリリースされた。
なお、任天堂最後の3DSソフトは、2019年3月7日に発売された「毛糸のカービィ プラス」で、後継機のSwitchが登場してから2年は3DSソフトをリリースしていた。
そこは、新ハードが出たから旧ハードは即さようならという事はしない任天堂の義理堅いところだ。
一方、3DSと同年デビューしたSONYのPS VITAはファーストが早々に撤退する不義理っぷりで※……3DSに比べて高性能なハードだっただけに寿命が短かったのが惜しまれる名ハードだ。
個人的には高性能携帯ゲームはVITA、任天堂イズムの中性能ゲームは3DSとどちらも愛用していただけにVITAの失速には正直困った。
※2014年発売の「フリーダムウォーズ」がSCE最後のVITAタイトル。
しかしVITAはファーストが早々に撤退したが、サードパーティがけっこう頑張って2020年までソフトがリリースされたので、振り返ってみると意外と長生きしたハードだったのかもしれない。
ちなみに、VITA最後のタイトルは「幻想牢獄のカレイドスコープ」だが、これがまた結構エグい内容でして……。
絵柄がKeyでお馴染みのほわほわした絵なのに、龍騎士07構文のひぐらし譲りなクッソ汚い言葉が飛び交うというギャップがまた何ともアレなやつだ。
しかも、このゲームの略称は公式で「ゲロカス」という酷さ……。

ちなみに、幻想牢獄のカレイドスコープはSwitchにも移植されているので、絵と文章のギャップに震えたい人は是非とも体験して欲しい。
プレイ時間はかなり短く10時間位で終わるので、Keyや竜騎士07作品のような大長編テキスト作品を期待してはいけない。
逆にカジュアルでサクッと終わるものと割り切れば、有りっちゃ有りだ。
さらに絵と文章のギャップに震えたい人には、Switchの「ドキドキ文芸部」もかなりドキドキするので、断然オススメだ!
(不整脈的にドキドキしたい人に特にオススメ!)













