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【レビュー】ミライスピーカー・ミニを高齢の父親にプレゼントしてみたところ、テレビの音を大きくしなくてもよく聞こえるようになった!【敬老の日のプレゼントにオススメ】

投稿日:2024年9月1日 更新日:

 数年前から、父の部屋から流れてくるテレビの音がうるさいと思うようになった。

 現在、父の年齢も70歳を超えていて、加齢により耳が聞こえにくくなりテレビの音が大きくなるのは必然的で仕方ないものだと半ば諦めていた。

 そんなある日、数年ほど前に経済ニュース番組のワールドビジネスサテライト(WBS)で「ミライスピーカー」という、高齢者でもテレビの音を大きくしなくても声が聞こえやすくなるという、謎のテクノロジーで作られた商品が発売されていた事を思い出した。

そんなミライスピーカーは今でも販売されているのか調べてみたところ、さらに進化したモデルが販売されているのを見つけた。

 その名も「ミライスピーカー・ミニ」だ!

 名前から察するに、従来モデルのミライスピーカーより小型化されているようだが、パッと見ではサイズの違いは良く分からなかった。

 気になるミライスピーカーミニのお値段は19800円と発売当初の価格より安くなっており、さらに前モデルより音質が良くなっているらしいとのことだ。

 もしも、2万円位の投資で親父のテレビうるさい問題が解決するなら、すごく良い話じゃないかという理由で、数か月前にミライスピーカー・ミニを購入し、親父にプレゼントしてみた。

2万円は決して安い価格ではないが……

 購入当初は「2万も出して、もし全然効果が無かったらイヤだなあ……」と思っていたが、導入から2か月ほど使ってみたところ、これまで親父の部屋から爆音で漏れていたテレビの音が明らかに小さくなったのを確認できた。
どうやら2万円の投資に見合った効果はあったようだ!

 そんなワケで今回はこの素敵マシーンのミライスピーカー・ミニの取付方法および使用レビューを紹介しよう!

これは、良いものだ。


■ミライスピーカー・ミニの取付方法

 これは、高齢者にも優しい取付方法で、箱の開梱から5分でセットアップできた。
わざわざ説明するほどでもないが、以下の手順で取付よう。

・ACアダプタ(DC12V)と音声ケーブル(音声入力)をミライスピーカーに接続

・テレビのヘッドホン端子に音声ケーブルをつなぐ

・ミライスピーカーのスイッチON(赤ランプ点灯)

・テレビ電源ON、テレビと音量とミライスピーカーの音量調整

ミライスピーカーの天面に音量調整ダイヤルあり

 このようにミライスピーカーは機械が苦手な人でもカンタンに取付が可能で、わざわざ説明するほどでもないほどのお手軽さだ。

 もし購入を考えている人は、あらかじめ自分のテレビのヘッドホン端子が何処についているか確認しておくと、さらにスパッと取付作業ができるので、事前チェックがオススメだ。

 なお、我が家のテレビの場合、SONY製テレビのヘッドホン端子は本体裏側面にあり、SHARP製テレビは本体前面に端子があった。
(メーカーや製造時期によってそれぞれ位置が異なる)

■ミライスピーカーの良いところ

・以前より小さい音量でも声が聞こえやすくなった!

 実際、数か月ほど使用した親父の話によると、「以前ほどボリューム上げなくても、人の声が聞こえやすくなった」との事だ。

 念のため、自分の耳でミライスピーカーとテレビの声を聴き比べてみたが、良くも悪くも耳がまだ老化していないせいか、声の聞き取りやすさの違いがあまり良く分からなかった。

 しかし実際、親父の部屋からテレビの音漏れが少なくなったため、おそらく親父の言っているテレビの声が聞こえやすくなったという話は嘘ではないはずだ。

 しかし、比較的若い自分の耳では違いがよく分からないのに「ミライスピーカー、よく声が聞こえるようになるよ!」と書くのは、ちょっと気が引けたりも……。

・設置が簡単

 これは前章でもお伝えした通り、とにかく取付が簡単な点が魅力だ。

 オーディオ機器というものは結構面倒な接続手順のものが多く、特にBluetoothなど無線接続するタイプとなると、導入時に機器同士のペアリング工程などがあるため、機械が苦手な人はそこで尻込みしてしまいがちだ。

 しかし、こちらはイヤホン端子から音を取って、ACアダプタから電源を取るだけでOKというお手軽さは、実にユーザーの年齢層をよくわかっている手軽さだ。

 特に年配層は機械が苦手な人も少なくないという事情から考えても、この簡単取り付けの作りはユーザーのニーズをよく理解していると感心したほどだ。

・邪魔にならないサイズ感

 高さ15㎝、幅9㎝、奥行き20㎝というサイズは結構小型なサイズで、テレビの脇に置いても邪魔にならないサイズ感だ。
実際、我が家ではテレビの隣に設置して使用している。

 いくらスピーカーが小さいからと言っても、テレビの前に置くと画面が遮られて邪魔になるので、そういう時はテレビ台などで設置位置を15㎝ほど上げるなどの工夫が必要だ。

・電源がACのため、電池切れやバッテリー劣化の心配なし

 これは以前、親戚のおじさんの家に導入されていたワイヤレスの手元スピーカーという物の話だ。

 その機種はワイヤレスタイプで、上のスピーカーユニットを取り外して、テレビから離れた自分の手元にスピーカーが置けるという優れモノだが、ワイヤレス動作の電源が充電池タイプだったため、日々使用するごとにバッテリーが劣化して弱っていき、最終的には充電池が完全に死んでしまい、ワイヤレスで使えなくなってしまい不便な思いをしたという話があった。

↓ コレ 音が凄いクリアで、音質そのものはミライスピーカーより良かった!

 ちなみに、この機種は交換用バッテリーがメーカーから販売されており、本体裏のネジを外せば充電池を簡単に交換できるのだが、おじさんは交換用バッテリーの存在を知らないのか交換作業が面倒なのか分からないがバッテリーを交換せずに使用していた。

 その点、ミライスピーカーはACアダプタから直接電源を取るタイプのため、電池劣化の心配が無く、メンテナンスフリーで面倒くさがりの人でも長年の運用が可能だ。

・音の遅延無し(ワイヤレスは遅延する物もある)

 これは有線接続の強みで、イヤホン端子から直接音を取って出力するタイプのため、音と画面のタイミングがズレる事が無い

 無線接続のタイプでも特にBluetoothは、映像と音声にズレが生じやすいものが多い。
しかし、最近ではApt-Xのような遅延の少ない技術も普及して音ズレの少ないモデルも増えているが、今でも物によっては口の動きと音声がズレるタイプがある。

 ちなみに、同じ無線接続でも音ズレの無いものもあり、現在自室で使用しているSONYのテレビ用首掛けスピーカー「SRS-WS1」は、無線接続のワイヤレスタイプだが、テレビを見てもゲームをやっても特に音ズレを感じずに楽しむ事が出来る優れモノだ。

 このSRS-WS1は以前「アメトーーク」の家電芸人特集でも取り上げられ、放送終了後から一時期メチャクチャ品薄になったほど大人気になった機種だ。

 SRS-WS1はいわゆる首掛け式のネックスピーカーで、テレビの音量を上げなくても首元から伝わる十分な音量と重低音の振動がガンガンくるため、ご家庭で同居人に「ゲームの爆音がうるさいぞ!」と迫害を受けているゲーマー野郎にはガチでオススメしたい逸品だ。

 以前、親父のテレビ爆音問題の対策用にSRS-WS1の使用をオススメしてみたが、「いちいちテレビ見るのに、こんなもの首にかけたくない」と却下されてしまった。
確かにそういう不便さはあるのかもしれない。


 SRS-WS1はワイヤレススピーカーとして非常に優秀なマシンだが、寝転がってテレビを見たい派の親父にはネックスピーカーを装着するという行為は煩わしいようだ。

■ここはイマイチ

・音楽は特に聞こえやすくない

 ミライスピーカーユーザーの親父いわく、「演歌とかの歌番組で音が良くなるわけじゃないんだな」とのことだ。


ミライスピーカーのコンセプトが「声を聞きやすく」に特化した商品のため仕方の無い話だが、自分の耳で聞いた限りでもテレビ内蔵のスピーカーよりミライスピーカーの音がショボいのは納得だった。

(この音楽問題は対策が可能なので、下の「音楽がイマイチ問題の対策」をご参照ください)

■音楽がイマイチ問題の対策

・「テレビのスピーカー」と「ミライスピーカー」の音を同時出力に設定

 先ほど、「ミライスピーカーは音がショボい」という指摘があった件については、テレビの音声出力の設定を変える事で対策が可能だ。

 通常、テレビのイヤホンジャックにスピーカーなどの機器を接続すると、テレビのスピーカーが無音になり、接続機器(ミライスピーカー)のみ音が出るのが工場出荷時の初期設定となっている。

 購入当初はミライスピーカーのみの出力で使用していたが、数日後「歌番組の音質がイマイチなくせに、夢グループCMの声だけは無駄にガンガン聞こえて耳障りだ」という謎のクレームが親父からあった。

 確かにミライスピーカーはモノラルスピーカーで、自分の耳で聴いた限りでも音質は中の下といったところで、確かに物足りないなという感じはあった。


 そもそもミライスピーカーは声が聞きやすくなる事に機能を振っているスピーカーのため、音楽までキレイに再生するようには作られていないようだ。

 そういう時は、テレビの設定を変えて、テレビ内蔵スピーカー(ステレオ)とミライスピーカー(モノラル)の音声を同時出力することで、音楽番組の音がショボくなる問題は解決できる。

 我が家のSHARPアクオスの場合は、リモコンの「メニュー」ボタンを押下「機能切替」「ヘッドホン設定」「モード2」を選択すると、テレビの内蔵スピーカーとミライスピーカーの音が同時出力になる。

なお、初期設定はモード1になっている

 今回はSHARPのテレビで設定したが、シャープ以外のテレビでも機能の名称は異なるが同じ事ができるので、音と声のバランスで困っている人は是非この方法を試してみて欲しい。

 これでテレビのボリュームを上げすぎず、かつテレビ内蔵スピーカーの音質を維持しながら声が聞き取りやすい状態になる。

設定変更後、とりあえず親父からのクレームは無くなったようなので、調整は上手くいったようだ。

■ミライスピーカーは高齢者の「声が聞きとりにくい」問題に特化した凄いスピーカーだ

 このように、高齢者宅にありがちなテレビ爆音の問題に対して、「声を聞き取りやすい機能」に特化したスピーカーをテレビに接続することで問題解決するというミライスピーカーの技術力はなかなか凄い物だった。

 正直、これまで親父の部屋から漏れてくるテレビの騒音には少々ストレスを感じていたが、今ではあまり気にならない程の音量となったため、ストレスは激減した。

 そんな抱えていたモヤモヤが2万円のスピーカーで解決出来たのは大きい。

 ミライスピーカーは高齢者がテレビを見ていて一番のストレスとなる「何を言っているのか聞き取れない」という問題を解決することができる。

高齢者のテレビ音量問題の解決に断然オススメ!

 そして、テレビ視聴者本人のストレスを解消するだけではなく、さらに同居人が抱えるストレス「テレビの音がうるさい」も同時に解消し、お互いがハッピーになる21世紀のひみつ道具がこのミライスピーカーだ。

 お値段はあまり安いとは言えないところだが、得られる満足とストレス問題が解決するなら2万は安い価格だと思う。

 特に我が家のように高齢者の親がいる環境にとって、ミライスピーカーは無くてはならない重要な存在で、何でもっと早く導入しなかったのかと思うほどだ。

 若年層だけの家庭ではこのスピーカーの恩恵に授かる事はないと思われるが、もし親戚や両親に同じような問題を抱えているとしたら、導入を検討してみるのも悪くない話だ。
いっそプレゼントしたら、かなり喜ばれるのではないかと思う。

 まだ自分の耳ではミライスピーカーで声が聞こえやすくなったのかよく分からなかったが、70代の親父には好評のようで、今日も今日とて親父の部屋のテレビから鬼平犯科帳の再放送がそこそこの低音量で楽しんでいる音が聞こえてくる。

これは、いいものだ!

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