アマゾンプライムセールの宣伝が連日テレビで流れており、ネットを覗けばあちこちのサイトでアマゾンセールでアレを買えコレを買えの記事ばかりだ。
やれやれと思いながらも、せっかくセールやってるから何か良いものは無いかなーとアマゾンを彷徨っていたら、電子書籍も大々的にバーゲンをやっているのを見つけた。
その中で個人的に大好きだった作品もバーゲン対象になっていて驚いたと同時に少し悔しい気分に……。
あの時、結構な値段で買ったあの本がこんなに安くなってるのかと思うと、目から汗が出てきそうだが、「一人でも多く地獄に引きずり込んでやるわ(byドズル・ザビ)」の精神で今回はせっかくセールになってるなら皆様に全力で買えとオススメしようと思う。
あわせて、電子書籍を読むのに最適なアマゾン謹製のタブレット(fire HD)もセール中なので、こちらもレコメンドしよう。
■おちこぼれフルーツタルト
いきなりコレかよと思った人、そうなんです、コレです。
「ハナヤマタ」の浜弓場双さんが描くアイドル漫画だが、誰が言ったかこのおちこぼれフルーツタルトは「汚いハナヤマタ」と揶揄され不名誉な扱いを受けている作品だ。
しかし読んで納得、これは間違いなく汚いハナヤマタだ!(誉め言葉)
売れないミュージシャン、売れない子役、売れないモデル、そのワケありアイドルユニットに巻き込まれた新人の主人公など、どこか残念なメンツが一つ屋根の下で共同生活しながらアイドルを目指すというストーリーだ。
それだけなら只のアイドルものかと思いきや、登場人物の大半がクセの強めな性癖の持ち主で、そこそこ狂っているところが、青春のキラキラを描いた綺麗なハナヤマタでは決して見られない要素で、そこが汚いハナヤマタと呼ばれる所以だろう。
ここまで読んでみて内容が気になる人がいたとしても、個人的に手放しにはオススメできない。
とにかく人を選ぶ内容なので、まずはセールで激安価格の4巻まで買ってみて、肌に合うか合わないかパッチテストしてみてから残りに手を出すか出さないかを判断するべし。
自分も購入当初は文字と内容がゴチャゴチャして読みづらいなーという印象だったが、慣れてくると癖になってしまうという摩訶不思議な作品だ。
何度も言うが、これはかなり人を選ぶ内容なので、とりあえず4巻まで買ってみて次巻をどうするか考える必要があるが、4巻まで読み切った人は既に重度の脳破壊が進行しているので、迷わず買ってしまうだろう。
このように色々な意味で危険な作品なので、購入はあくまで自己責任で!
なお、綺麗なハナヤマタも現在セール中なので、こちらも雲泥の差というものを感じたい人は是非ともお試しあれ。
綺麗なハナヤマタだろ。うそみたいだろ。同じ作者なんだぜ……。
☆綺麗なハナヤマタ
★汚いハナヤマタ
■ローカル女子の遠吠え
「静岡(しぞーか)」「地元ネタ」「のぞみが止まらない」「富士山は山梨or静岡?」あたりのワードにビビッと来た人は特に気にせず「全巻購入ボタン」を押してよし!
もし内容に不安を感じる人は破格の1巻だけを買ってパッチテストすると良いが、ぶっちゃけ不要だと思う。
さきほどのおちフルに比べて、良い意味でクセがなく読みやすい内容なので……。
大まかな内容は、静岡から上京してデザイン会社に就職しキャリアアップを目指していたが現実の壁に挫折し心が折れてしまって地元静岡にUターン就職する有野りん子と、東京本社の勤務先で放った上司への失言により静岡支社に左遷された雲春柳二を中心に繰り広げる静岡愛の溢れるコメディ漫画だ。
りん子と同じく上京したものの、ブラック企業に就職してしまい心を壊して静岡にUターンした友人がフラッシュバックに悩まされたりするシーンがたびたびあったり、夫のDVで離婚したシングルマザーなど過酷な人生を送ってきたメンバーが続々登場するが、決して重い内容ではなくコメディだ。
他にも波乱万丈な人生を送ってきたメンバーが多数登場するが、話題の大半は静岡ネタなので笑いながら読めるところが魅力だ。
作者の瀬戸口みづきさんが静岡出身だからというのもあるが、よくぞここまで地元ローカルなネタをバンバン出せるもんだと思うほどしぞーか情報に溢れている。
2025年7月現在、11巻まで単行本が刊行されているが、最新巻でも未だ衰えることなくしぞーかネタをガンガン放出している作者のポテンシャルには正直驚かされる。
静岡の蘊蓄を学ぶバイブルとしても優秀で、たとえば静岡県出身の金原さんの多くは「かねはら」ではなく「きんぱら」と読む件に始まり、静岡の名士こと金原明善(きんぱらめいぜん)の功績について知ることができ、天竜川の治水事業の事など知識欲が旺盛な人ほど楽しめる内容だ。
なお、最新の11巻もセール対象なので、今こそ迷わずドーンと全巻購入することをオススメしたい。
もしも、このローカル女子の遠吠えがジャンプ連載作品ならとっくにネタ切れに陥って、静岡のローカルネタを蔑ろにして延々とトーナメント戦をしたり修行したり気を溜めているはずだが、幸いまんがタイム連載のためバトル展開に逃げることもなくコメディ漫画を貫き、さらにエッセンスであるしぞーかネタも尽きないという無尽蔵のネタ出しっぷりだ。
個人的に瀬戸口みづきさんの漫画が結構好きで、めんつゆで料理をする特異な漫画「めんつゆひとり飯」も買っているが、これもよくもまあここまでと言いたくなるほど話題が豊富で、めんつゆ料理のレパートリーが尽きない。
この漫画で登場しためんつゆの一つで「ビミサン」という商品を知ったのも大きな収穫で、今でも家でうどんや煮物を作る時に重宝している。
これまで愛用していた「にんべん つゆの素」もまろやかで美味しかったが、ビミサンも新たなポテンシャルを秘めた味わいで、今では二刀流でめんつゆを使い分けてリピ買いしているほどだ。
なお、ビミサンは5倍濃縮のため、1本買えば結構長く使えるのも地味な魅力で、最初は2倍濃縮と勘違いして使ってしまい、出来上がったうどんの激しょっぱい味に「何これ?しょっぺえ!!」悶絶したほどだ。
何より、ビミサンのパッケージ絵が滝平二郎(たきだいらじろう)さんという激シブいデザインがお気に入りで、ガキンチョの頃に読んだ絵本「モチモチの木」や「花さき山」の絵の人だから何とも味わい深いのだ。

designed by 滝平二郎
ちなみに、めんつゆひとり飯は結構人気作品だったようで、少し前に実写ドラマ化されたほどだ。
ただ放送局が「BS松竹東急」というマイナーな局だったため、ぶっちゃけ視聴者がどれほどいたか不明だ。
なお、残念な事にBS松竹東急は2025年6月30日をもってチャンネルそのものが無くなってしまったので、めんつゆはある意味でBS松竹東急の放った最後っ屁だったのかもしれない。

今後はJ:COMがこのチャンネルを運営するとの事だが、これまでBS松竹東急では「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ」や「奥様は魔女」といった往年の名作海外ドラマの再放送がバンバン流れていて個人的に好きなチャンネルだっただけに、これからの番組ラインナップがどうなるのか気になるところだ。
今回、めんつゆひとり飯はセール対象外だが、レシピ本としてもコメディ漫画としても使えるので読んでみておいて損の無い作品だ。
とまあ、話が大幅に脱線してしまったが、とにかくこのアマゾンプライムデーでは「おちこぼれフルーツタルト」と「ローカル女子の遠吠え」がお得になっているので是非購入しよう!
■電子書籍リーダー(fire HDタブレット)のススメ
電子書籍を読むときはスマホの小さい画面で読むことも可能だが、画面の大きいタブレットで読む方が断然読みやすいので、現在プライムデーでセール価格中のKindleタブレットの使用がオススメだ。
現在、枕元読書用タブレットにFire HD8を使用しているが、8インチサイズで337グラムと小型軽量で持ちやすい反面、画面解像度が1280×800と若干低めなのがネックだ。
8インチ機で漫画を読むときはあまり苦にならないが、雑誌など文字の細かいコンテンツを見る時には若干厳しい印象だが、漫画用と割り切れば概ね問題無しだ。
あと、プライムビデオ鑑賞デバイスとしては問題なく使用できるので、プライム会員のコンテンツを楽しむならFire HDタブレットを1台は持っておいて損はないだろう。
その他に色々なジャンルの電子書籍を読みたい人には、少し大きく重くなるがFire HD10のような10インチモデルもオススメだ。
重量は434グラムとHD8より100gほど重量感がアップするが、画面解像度はフルHD(1920×1080)と高解像となるため、細かい文字もよく見えて視認性が格段に向上するという魅力がある。
HD8もHD10もプライムデーのセール価格中で、セール期間中は8インチも10インチも本体価格に殆ど差は無いため、お互いメリットとデメリットを考えてどっちを購入するか注視して検討しよう!
なお、Fire HDタブレットに11インチモデルもあるが……あれは電子書籍を読むだけの用途にしてはオーバースペックで予算もオーバーなので個人的には無しの方向で。
あと、この件は8インチ10インチいずれも関係する事項だが、FIREタブレットは本体ストレージにあまり余裕がないので、購入した漫画などのデータを大量に入れるとすぐに内蔵ストレージが不足すること必至だ。
そのため、タブレットとあわせて256GのマイクロSDカードを買っておくことを強くオススメする。
なお、残念ながら「めんつゆひとり飯」は今回セール対象外だが、欲しいものリストに入れておいて安くなったタイミングで買うという方法で待ち伏せしよう!