トラックボール、それは知る人ぞ知る魅惑のPCデバイスだ。
むき出しになったボールを操作するという見た目は、一見マウスに比べて使いにくそうに感じるが、このコロコロ操作に慣れてしまうとたちまちトラックボール沼に嵌ってしまい、トラックボール以外のポインティングデバイスの事は考えられなくなってしまうという中毒性の高いデバイスなのだ。
かく言う英二六はトラックボールを搭載したレッツノートの操作性の良さに洗礼を受けてからウン十年、すっかりトラックボール信者となってしまい、家庭用ではもちろん会社のデスクでもトラックボールを使用している立派なトラックボールジャンキーだ。
家ではSlimbladeとトラックボールエクスプローラー、オフィスではロジクールM570と使い分けている重度のトラックボール中毒の英二六だが、ハンディタイプのトラックボールは未だにしっくりとしたものが無く、いくつかノーブランド品の物を買ってみては「うーん、コレジャナイ」と悶々としていた。
そして、数年くらい前にエレコムからRelacon(リラコン)発売告知を見て、これまでハンディトラックボールに悶々と感じていた不満を解消したモデルだと思い、購入してみた。
そして、リラコンを使ってみたところ「コレコレ、こういうのが欲しかったんだよ!!」と思わずガッツポーズしてしまった程だ。
そんなワケで、今回はハンディトラックボールのマストバイの素晴らしいデバイス・リラコンを熱く語るとしよう。
これは、いいものだ!
目 次
■ハンディなのに大玉搭載で操球感アップ!
リラコンの第一印象は「(ボールが)すごく…大きいです…////」だった。
トラックボールはボールが大きいほど滑らかな動きをして操作がしやすいため、大きい玉であることは重要なファクターだ。
しかし、ハンディタイプという仕様上、筐体サイズの限界から大きいボールを搭載できず、小粒のビー玉やBB弾のようなボールを搭載せざるを得なかった。
そのため、小さいボールではボールの操球感がゴリゴリしてイマイチ気持ち良くない上、ポインタの動きがピーキーで細かい操作がしづらい物が多かった。
そんな事情から、「ハンディトラックボールはイマイチ」というイメージだったが、リラコンは何とハンディの常識を覆す直系25㎜のボールを搭載してきたのだ。
かつてのトラックボールレッツノーツが16㎜ボールだったことを考えても、リラコンは1.5倍の25㎜ボールにサイズアップしているため、操作性の良さが頭一つ抜けていて、リラコン購入初日から「こいつは凄え……火力も機動力もCF-B5とは比べ物にならない」と呟いてしまった程だ。
さらに赤玉という点もポイントで、赤玉は内蔵の光学センサーがガッツリ反応して、ボールの動きにしっかり食いついてくる感覚が非常に良い。
以前、ロジクールのM570のボール(青)をエレコム製の赤玉(34㎜)に交換したところ、かなり反応が良くなった経験からエレコム赤玉の凄さは知っていたが、リラコンでも余すところなくその赤玉が性能を発揮していた。
なお、エレコムの赤玉(34mm)は一般販売されているので、M570ユーザーでボール交換を考えている人は是非とも試してみよう!
お値段以上の満足は確実だ。
■ボタン豊富でワンハンド操作しやすい(カスタム可能)
これまでのハンディトラックボールはボタンが少ない物が多く、左右クリックとホイールしかないマウスと同等のボタン数であまり使い勝手が良くなかった。
そのため、従来のハンディトラックボールはwebブラウザを見たり、単純なプレゼン資料などを表示するときくらいにしかなく、使い道が乏しいなと思っていた。
しかし、リラコンは小型ボディにこれでもかというほど多くのボタンが搭載されており、このサイズの筐体に「進む」「戻る」「メディアコントロール用の上下左右&再生ボタン」「DPI切り替え」が追加されているため、これで大抵の事は操作できるのだ。
これまでのハンディトラックボールでは非搭載だった音量の上下は、音声や動画のプレゼン資料の再生で抜群の威力を発揮するのだ。
よく動画などのコンテンツを入れたプレゼン資料にありがちな「ちょっと音が聞こえにくい/大きすぎる」を手元でサッと微調整できる点は実に使いやすい。
ボタン配置も気が利く作りとなっており、リラコンを握ったポジションからすべてのボタンにアクセス可能な位置に配置されているため、楽々でワンハンド操作が可能だ。
さらに、「エレコム マウスアシスタント」をインストールすると、各ボタンの機能をカスタマイズ可能で、メディアコントロールキーなどを好みのキー配置にすることで、使うアプリや用途別に使い分けることで、さらに便利さが加速するので、リラコンを購入したらすぐにエレコムホームページからダウンロードしておこう!
■Bluetoothモデルが断然オススメ(USBレシーバーモデルは個人的NG!)
リラコンはハンディタイプのトラックボールという仕様のため有線モデルは存在せず、ワイヤレスモデルのみだ。
他社のハンディタイプトラックボールには有線タイプもあるが、プレゼンなどのようにプロジェクターを使う暗い部屋で席を立っての作業となると、ケーブルを引っかけたりして邪魔になるため、こういった用途にはワイヤレスが正義という事情をエレコムは良く理解してワイヤレスモデルに絞ったのではないかと思う。
そんなワイヤレスにも2種類あり、専用のUSBレシーバーを使用するモデルとBluetoothモデルがリリースされている。
もし「どっちを買えばいいの?」という質問があったら、個人的には断然Bluetothモデルをオススメする。
その理由は、メインで使うと思われる用途がパソコンである点で、今のPCは殆どの機種でBluetoothが内蔵されているため、ペアリングするだけで使用可能となって便利なのだ。
Bluetoothペアリングですぐに使えるため、わざわざUSBレシーバーを刺すより簡単だ。
Bluetoothはスマホやタブレットでもほぼ標準で内蔵されていて使用できる幅が広いため、よほどの事情が無い限りはUSBレシーバータイプを選ぶ必要は無いだろう。
さらに、USBレシーバーは小型で紛失しやすいため、失くしてしまうと使用できなくなってしまうというデメリットがある。
さらにUSBレシーバーは一般のお店で買える物ではないので、もし出先で使おうとした際にUSBレシーバーが無いときは代用品の調達がほぼ無理だ。
特にズボラを自負する自分は、過去に何度もUSBレシーバーを紛失して大変な思いをしてきた経緯があるため、断然Bluetoothモデルがオススメだ。
(なお、付属のリラコン用スタンドも既に行方不明に……)
まだLogicoolのデバイスのように共通USBレシーバー(unifying)などがあれば、紛失しても代用品が調達しやすいが、大抵のUSBレシーバーはその機種専用となってしまうため、一度なくしてしまうとほぼお終いだ。
なお、リラコンのUSBレシーバーモデルも例外なく「レシーバー紛失=お終い」なので、余程の事情が無い限りはBluetoothモデルを選んだ方がいい。
ここまでBluetooth推しだが、唯一の欠点はマルチペアリングに対応していないため複数のデバイスで共有できないところだが、対策はあるので心配ご無用だ!
それは……
もう1個リラコンを買えばいいのです!
■リラコンはハンディトラックボールの最適解だ
このようにドラックボールの気持ち良さと抜群の操作感をハンディタイプで体験できるリラコンは、現時点では最高のハンディトラックボールだと思う。
この気持ち良さは、何もしていない時でも無意識に指でボールをコロコロしてしまうから間違いないだろう。
この感覚は、MacbookのトラックパッドやiPodのホイールみたいに、操作とは関係なく気持ちいいから無駄に触ってしまうという状況に近い物がある。
さらにボタン類の使い勝手も良く、プライベートでもオフィスでも大活躍すること間違いなしだ。
リラコンは軽さも魅力で、重量も電池を入れて約93gと軽量のため、非常に勝手が良い。
しかし、この軽さに油断して弱い力で握ってしまうと落としてしまいがちなので、使用時はストラップを付ける事が断然オススメだ。
本体下あたりにストラップホールが付いているので、ストラップを付けておけば落下の心配は無くなるはずだ。
ちなみに、英二六は任天堂のWiiリモコン用ストラップを付けている。
こいつは、ストラップが抜けないように手首にロックできる構造となっているため、万が一プレゼン中に緊張して手を放してしまっても腕からすっぽ抜ける事が無いという最強の任天堂プロダクツだ。
もし、お手元にWiiリモコンのストラップがある人でプレゼン用途にリラコンを考えている人は断然使用することをオススメしたい。
Wiiは発売当時バカ売れしたゲーム機なので、ひょっとしたらブームで購入して今では部屋に片隅にWiiと一緒に眠っているかも……?
このようにリラコンは家ではゴロ寝マウスとして、オフィスでは会議のプレゼン用デバイスとして十分に威力を発揮するので、もし「何か良いハンディトラックボール無いかな~?」と探している人がいれば、リラコンが断然オススメだ!
かつて、リラコンは一度生産中止になったにも関わらず、この操作感の良さから根強い人気があり、再販を望むユーザーの声があがり、晴れて生産再開されたという凄い経歴のある凄いやつだ。
ただし、一度このトラックボールの快感に溺れてしまった人がトラックボール沼に嵌ってしまったとしても、当方は一切責任を負いませんので、あくまで自己責任でお願いします。
もし、そんな方がいましたら、「ようこそ、この取り返しのつかないトラックボールの世界へ!」と全力で歓迎いたします。