先日、ジャンクの掘り出し物で、ソニーのウォークマン「NW-ZX1」を見つけた。
ジャンクの理由が「まともに動作しません」というかなりバクチめいたブツだったが、当時あこがれだった高級ウォークマンが5,000円と破格で売られていたため、後先考えずに買ってしまった。
しかし、起動しないというのは何となく分かるが、「まともに」というくだりが気になるところだ。
そして、問題のNW-ZX1(ジャンク)を充電器に刺して起動させてみたところ、長いブート画面を繰り返し、まもなく見たことの無い画面が出た……?
Sytem UIDs Inconsistent
え、何だこりゃ?
表示されているエラーメッセージの英語を直訳すると、「システムUIDsに一貫性が無い」??
言葉の意味が全く分からず困惑しているところ、唯一タップできるボタンが「I’m Feeling Lucky」なので押してみたところ、出るわ出るわのエラーの嵐。
エラーメッセージとプロセス停止メッセージが延々とループし、全くAndroid(OS)の立ち上がる様子が無かった……まったく何がラッキーなんだよ!
どうやらこれが「まともに動作しない」という事のようだ。
何度か再起動を試してみたが、全く進展がなかった。
最後の手段でリカバリモードからフルリセットしてみたところ、何とかNW-ZX1を復活させることがきた!
今回は、ソニーが誇るかつての高級ウォークマンことNW-ZX1が不調になったときに、リカバリモードから復旧する方法を紹介しよう。
それでは、今日も元気にIt’s a SONY!
リカバリモードの入りかた
まず、電源ボタンを10秒以上長押しで電源を落とす。
ここからリカバリモードに入るため、電源OFFの状態から、”電源”+”FF”の同時押しで電源を入れ、ウォークマンのロゴが出たらすぐにボタンを離す(ここ重要)。
上手くいったら、リカバリモードに入ることが出来る。
写真のようにドロイド君が出ているのが、リカバリモードだ。
もし、失敗してリカバリモードに入れず別の画面が出ていたら、ボタンが上手く押せていないのが原因だろう。
その場合、あらためて電源をOFFにして再度、”電源”+”FF”の同時押しでリカバリモードを試してみよう。
リカバリモードの操作
操作方法は、音量の+/-がカーソルの上下で、実行は電源ボタンだ。
この画面では3つのモードがあるが、2段構えで行ってみよう。
キャッシュのクリア(深刻度:軽)
ひょっとしたら、変なキャッシュデータがシステムの起動を邪魔しているのではないかという線から、まずはキャッシュをクリアしてみよう。
まず「wipe cache partition」を選択し、電源ボタン押下でキャッシュをクリアする。
その後、「reboot system now」を選択し、電源ボタン押下でシステムが再起動する。
これで動けば万々歳なのだが、残念ながら我がNW-ZX1は相変わらずプロセス停止祭りが始まってしまうため、いったん電源をOFFにして最終手段を実行することにした。→ファクトリーリセットへ
ファクトリーリセット(工場出荷状態)を実行(深刻度:重)
どうもキャッシュが原因では無いとすると、あとはアップデートが悪かったのか、入れたアプリの食べ合わせが悪かったのか、何らかの原因でAndroid OSが死んでいるのだろう。
そうなってしまったら、あとは工場出荷状態に戻すというファクトリーリセットを実行するしか手段は無さそうだ。
再びリカバリモードに入り、音量ボタンで真ん中の「wipe data/fecory reset」を選択し、電源ボタンを押下する。
画面下にメッセージが複数行表示され、「Data wipe complete.」と表示されたのを確認したら、「reboot system now」を選択して電源ボタンを押下で、工場出荷状態で再起動される。
ここまでやって動かなかったら、正直お手上げなのだが……!
おお、動いた!!
よかったよかった。
これでNW-ZX1が使えるよ。
今となっては古い機種となってしまったNW-ZX1だが、発売当時は7万位する高級ウォークマンとして、我々ビンボー人にとっては憧れの対象で、当時の自分はNW-A25(2万円くらい)を使っていた。
ズシっと重量感のあるボディ、ポータブルアンプ無しでも厚みのあるサウンド、そして燃費の悪さ!
まさに高級車の様相だったNW-ZX1も、最近ではZXシリーズより上位グレードのWM1シリーズが登場し更なる高級化路線が進み、ZXシリーズの6~7万という価格帯はあまり高くない部類となっている状況だ。
そんなZX1だが、発売からずいぶん時間も経った今もなお、2022年3月現在では中古ショップで15,000円位の価格で販売されているというから、人気の高さがうかがえる。
今となっては古いマシンだが、かつて憧れだったという感情と相まっているため、NW-ZX1を使っていきたいと思う。
OSがandroid4.1(kitkat)なので、ネット接続は危ないのでやめておくが、当時ではお化けレベルの内蔵ストレージが128Gあるというハイスペック仕様のため、スタンドアローンのウォークマンとしてはまだまだ十分戦えるだろう。
さて、これでバリバリZX1を楽しもうと、音楽や動画を入れてバリバリと楽しもうとしたところ、またも悲劇が……!
なんとフル充電から、およそ3分ほどでバッテリー不足による強制シャットダウンが発生した。
再度バッテリーをチャージし、別の動画を再生してみたところ、これも1分少々でバッテリー切れに……あー、これはバッテリー死んでるやつっぽいな。
もしも、ソニーにZX1のバッテリー交換修理に出したらいくら位するのかソニーのサポートページを確認したところ、またも驚愕の事実に直面した!
(引用)
本製品の、補修用性能部品は、弊社所定の保有期間を満了しています。
そのため、本製品は、故障個所によっては修理が出来ない場合がございます。
(中略)
製造打切り年:2015年2月
補修用性能部品保有期間:6年
修理対応終了年:2021年2月
つまり、現在2022年の3月ということは、既に昨年の2月にサポート打ち切りとなっていたという事だ。
これまで、ソニー商品のサポート期間の短さには何度も悩まされてきたが、今回も例外に漏れずサポート終了という事で、メーカー修理を受ける事が出来ないようだ。
だがしかし、ネットを検索してみたところ、社外品ではあるもののNW-ZX1用のバッテリーが販売されているようなので、こいつを入手して自力で交換すれば延命できそうだ。
お値段は3000円前後と、この手のバッテリーにしては少々高いような気がしないでもないが、背に腹は代えられないため注文した!
そんな修羅の道を選んでしまった哀れなジャンカー英二六ブログの次回は、バッテリー交換に挑戦してみようと思う。
それでは、全国のNW-ZX1ユーザーの皆様、次回の記事でお会いしましょう!
―― 次回予告 ――
英二六、NW-ZX1のバッテリー交換に挑戦 の巻
【修理方法解説】ソニーの高級ウォークマン「NW-ZX1」のバッテリーを交換してみた!