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【It’s a SONY】ソニーの自走するBluetoothスピーカーBSP60が面白すぎる!【いまさらレビュー】

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 先日、中古ショップの売り場でSONY製の変な球体のスピーカーを見つけた。
商品には「Bluetoothスピーカー」という説明しかなく、品名を調べてみたところ、このスピーカーは「BSP60」という型番で、ネットで検索してみたところ、このスピーカーは音楽に合わせてパーツが動いたりスピーカー自体が回ったり走ったり(!)する事が分かった。

 いや、分かったというか、よく分からないというか……そもそもスピーカーが動くってどういう事なのだろうか?

↑ こんなデザインのやつだ

 これまで、様々なBluetoothスピーカーを使ってきたが、「自走するスピーカー」というコンセプトの商品は今までに見たことも聞いた事もなかったため、興味本位で購入してみた。

 このBSP60という商品は、2015年に発売されたモデルで、普通のBluetoothスピーカーとしても使えるようだが、Androidスマホに専用アプリを入れると、「音楽にあわせて動く」「アラーム設定」「音声入力による操作」が出来るようになるというトンデモないスピーカーだ。

 そんな凄い物なら、2022年の今もなお様々な後継モデルが出ているのかと思いきや、ソニーお得意の「いっちょ噛みしたけどソッコーで打ち切り」により、後継モデルは存在しないようだ。

 スピーカーの音質は普通程度だったが、他のスピーカーには無い(マネしようともしない)斬新な機能がキラキラすぎたため、ブロガーとして、ソニー信者としてこの素晴らしさを、BSP60を知らない人に伝えずにはいられない程だ。

 今日はそんなソニーの野心作「BSP60」をガッツリ紹介しよう!


両耳部分に凝ったギミックが搭載されている

 パッと見の印象は、機動戦士ガンダムの「ハロ」のような球体デザインだ。
BSP60のカラーは光沢が綺麗なピアノブラックででカッコイイ反面、指紋やキズが目立ちやすいという欠点がある。

 昔からソニーはPSPやVITAなどでも黒光沢のピアノブラックを採用したマシンが多く、ある意味ソニー製品らしいカラーリングだ。

以後、上の両端の部分を「耳」と呼称

 しかも、普段は球体だが、スピーカーとして音を出す時は、閉じていた両耳の部分が「ウィーン」と自動的に展開するというメカメカしいギミックはなかなかグッとくるものがあった。

 そして、カラフルに発光するLEDライトもまた一興。

この音声出力開始時の「ウィーン」がムダにカッコイイぞ!

 そして、一定時間に音が出ていないと再びカシャンと耳が閉じるギミックも良く出来ているときたもんだ。

 さらに、この耳もただの飾りじゃなく、音楽再生中に耳を押せば一時停止ができ、アラーム音が鳴っている時はアラームのストップハンズフリー通話中に耳を閉じると通話終了という具合に凝った作りになっているのだ。

ハンズフリー通話もOK!(相手の名前も液晶表示される)



Android用アプリケーションを入れる必要ありだが、ちょっとクセあり

 このBSP60の機能を活用するアプリとして「Smart Bluetooth Speaker BSP60」「ボイスコントロール for BSP60」の2本が必要となる。

 しかし、前述の通り、BSP60は2015年発売のデバイスで後継モデルが無い状況のため、アプリケーションのアップデートがかなり前に途絶えてしまい、既にGoogle Playストアにはアプリが置かれていないのが現状だ。

 じゃあ、どこでアプリをダウンロードすればいいのか。答えはソニーのサイトからダウンロードすれば良いのだ。

 古いアプリのため、一般的なアプリと比べてインストールには少々クセがあるため、詳しい導入方法はダウンロードページをご参照あれ。

アプリダウンロード先リンク:

BSP60のアプリダウンロードサービス(SONY)
https://xperia.sony.jp/support/app/bsp60/

 今回、Pixel 4a(5G)にAndroid12の環境で使用してみたところ、「Smart Bluetooth Speaker BSP60」は無事インストールして操作出来たものの、ボイスコントロールの方はAndroid12とは相性が悪いようでプロセスが落ちまっくって上手く動作しないため、インストールを断念した。

とりあえず、このアプリがあれば大丈夫だ

 ボイスコントロールアプリが無いと、音声入力による操作が出来なくなるというデメリットがあるが、それ以外の面白BTスピーカーの基本操作は前者のアプリからコントロール出来るため、まあ何とかなる。

自走式スピーカーという唯一無二の存在感!

 BSP60は、音が鳴っている時はデフォルトで両耳がパカっと開くだけだが、専用アプリから「音楽に合わせて踊る」機能をONにすると、スピーカー本体下に搭載されたローラーにより、スピーカーが前後したり回転したりするという、スピーカー界では前代未聞の動作をするという面白ギミックが発動する!!

ここをONにすることを全力で推奨!

 さらに、両耳のスピーカー部分もヒラヒラと動き、カラフルに明滅するライトと相まって、よりファンキーな動きをするのだ。

 音に合わせて動いているとの事だが、あまりリズムをとれているようには見えず、見よう見まねで盆踊りをしている程度のゆるーい動きが逆に愛らしいほどだ。

 この機能は、まさに21世紀のフラワーロックだと言いたい!
 しかし、何でこんなワケの分からない機能をソニーは付けてしまったのか……いや、考えるな、感じろ!

【参考動画】BSP60で音楽を再生すると、こんな風に変形して踊る例

 BGMによって動き方に違いがあるのだが、なぜかノリノリなEDM系の曲だと動きが地味になるという不思議な現象が発生した。

 そのため、一番BSP60がよく動いたという「大都会Part III」のメインテーマ曲で動画撮影することに……随分と渋い曲でノッてくれるじゃないか。

なお、大都会のテーマ曲は、↑このCDに収録されているぞ。
柳沢慎吾の刑事というジャケ絵にビビっと来た人は、すぐに購入する事をオススメする!


音はステレオだが、音質と音量は控え目な設定

 発売当時は3万円以上する価格帯だったため、さぞかし高音質なスピーカーがパワフルにバンバン鳴るものと期待していたが、実際に聴いてみたところ、全体的に整ってはいるが、低音も中高音もあまり強くなかった。
いわゆるソニーお得意のドンシャリサウンドでは無いため、ある意味拍子抜けしたほどだ。

 しかし、安物スピーカーにありがちなカスカスの軽い音質というワケでは無く、ある程度の音域をカバーしつつも全体的に控えめの音といった印象だ。
 これを良く言えば「疲れにくい音」と言うこともできるが、悪く言えば「物足りない音」だ。

ズンズンの重低音は無しだけど、結構良い音

 さらに電池内蔵の割には、アンプへ電源をあまり回していないのか、音量を最大にしてもそれほど大音量にならないため、屋外使用には厳しいレベルだ。

 しかし、手元で使う分には不満を感じない程度の音量は出ているため、この商品そのものが屋内での使用を前提としたコンセプトなのだろう。
 それでも、結構値の張る商品だけに、もう少し頑張って屋外でも満足の行く音量が出るまで調整して欲しかったかなと思った。


液晶画面内蔵でとっても便利!

 本体中心部に液晶画面があり、そこに現在時刻や再生中の曲名が表示される。
 さらに電話着信時には誰からかかってきたか表示する機能もあるため、いちいちスマホの画面を見る必要が無いのだ。

日本語表示もOK!

 この機能は非常に便利で、今後の機種にもあって然るべきものだと思うが、2022年現在に至ってもなぜか他社のBluetoothスピーカーに液晶画面を搭載したモデルは殆どない

 スマートスピーカーの一部にもLEDによる簡易的な表示が可能なモデルもあるが、BSP60ほど精細な画面が表示されるスピーカーは殆ど見たことがない。

 なぜ、あんなに利便性の高いギミックにもかかわらず、昨今のBluetoothスピーカーに液晶が内蔵されていないのか不思議でならない。
 他社はなぜこれに追随しなかったのだろうか??


まとめ:BSP60はソニーの遊び心が詰まった快作(怪作)

 時々、ソニーは他社が決して作らないような変なスピーカーを出してくるが、BSP60も例外に漏れず良い意味でトチ狂ったものをリリースしたなという印象だ。

 ちなみに、以前ソニーがリリースした転がるミュージックプレイヤーこと「ローリー」も斬新すぎる内容で時代がついてこられなかったいう感があるが、このBSP60はイロモノ要素もあるが、実用寄りの機能も実装されているため、面白ガジェットファンの心には十分刺さる内容であった。

普通のBTスピーカーとしても使用OK

 このハードの基本部分であるBTスピーカーの部分もしっかりと作られているため、もしこのギミックに飽きても、少々サイズの大きい普通のBTスピーカーとして使うことも可能だ。
 
 今回残念だったのは、音声入力をコントロールするアプリが最新のAndroid12では動かなかったため、スピーカーに話しかける事ができなかったところだ。

 一方、以前ソニーが出したスマートウォッチ3は共通規格のAndroid Wear準拠のため、現行のアプリ(Wear OS)で動作するという事を思うと、音声入力を独自規格で作ってしまった点がネックだったと思う。
 
 当面はこの変なスピーカーで音楽を楽しんでいこうと思うが、次のOSアップデートでも、ちゃんとこのコントロールアプリが動きますようにと願わざるを得ない。

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