これまで出先でのスマホ充電用に、モバイルバッテリーとUSB給電できるACアダプターを持ち歩いていたが、昨年の秋ごろからモバイルバッテリーの調子が悪く、USBケーブルを刺しても充電できていない時が度々あった。
これはそろそろモバイルバッテリーの買い替え時かと思い、最近のモバイルバッテリーはどういったものがあるか物色していたところ、USB PD対応の充電器とモバイルバッテリーが合体したドンピシャに欲しいものが見つかった!
その名も「SMARTCOBY Pro PLUG」!
メーカーはCIOというあまり聞いた事の無いメーカーだったが、調べてみると日本国内のブランドということで、下手な海外ブランドよりは遥かに信用できそうだ。
本体色のラインナップが黒か白の2色でどちらにするか悩んだ結果、汚れやキズが目立たない黒を購入した。
(白は色がキレイだけど、汚れたり変色するとチョットなあ……)
そんなモバイルバッテリーの購入から1シーズンほど使ってみたところ、想像していた以上に便利だった事と、ちょっとだけ残念に思った事があったので、今回はCIOが世に送り出した素敵バッテリー「SMARTCOBY Pro PLUG」についてレビューしようと思う。
先に結論から言ってしまうと、「買って間違い無しの逸品! あれは、いいものだ」だ。
目 次
■コンパクトサイズのボディ
サイズは手のひらサイズの小型ボディで、約79×79×26mmと小ぶりだ。
バッテリー容量10,000mAhは容量が若干少ないもしれないが、20,000mAhにすると重量とサイズが大幅にアップしてしまって携帯性が悪くなるため、あえてモバイル用途に性能を振って軽量の10,000mAh仕様を選んだのではないかと思われる。
重量は265gと若干重めで、参考として現行モデルのPhilips製10,000mAhモバイルバッテリーの重量が235gと考えると、30gの重量アップとなる。
しかし、こいつはAC電源のプラグを搭載しているため、USBのACアダプタ機能が内蔵されてコンパクトにまとまって軽くなるメリットの方が大きい。
最近はカフェやファミレスなどでもコンセントが使えるところが多く、こいつをガチャっとつなげるだけでバッテリーの充電とUSB PDの給電が同時に出来るため、非常に使い勝手が良いのだ。
■必要な機能オールインワンで荷物が減る!
このモバイルバッテリーは、現行のUSB機器のトレンドであるUSB PD(最大30W)に対応しているため、スマホの急速充電がとにかく速くて非常に便利だ!
特に冬場はスマホの電池の減りが早く、満充電からちょっと使っただけでも残量70%位になっている事も少なくない。
そんな時にPDの高速充電でチョイ足しできるのは実にありがたい。
さらに、最近のノートPCはPD充電に対応しているモデルも増えてきており、我らがレッツノートもCF-SV7のモデルからUSB PD充電ができるようになったのだ。
つまりSMARTCOBY Pro PLUGが1個あれば、出先でノートPCもスマホも充電できるようになるため、別途ノートPC用のACアダプタを持ち歩く必要がなくなる。
レッツノート用のACアダプタは重量が300g近くあるため、ノートPCと持ち歩くと地味に重いのがネックとなるが、何よりACアダプタのケーブルがカバン内で絡まって、同じカバンに入れた折り畳み傘の骨とケーブルが引っかかって取り出しに苦労するのが面倒だった。
そんな混沌としたケーブルのスパゲッティ状態が、SMARTCOBY Pro PLUGとUSB PDのケーブルだけでOKと大幅にスリムとなるため、かなりカバンの中身をスッキリとまとめることが出来るのだ。
USB PDの30W出力はレッツノート専用のACアダプタ(85W)に比べると若干電力が低めのため、バッテリー残量の回復するスピードは少々ゆっくり目だが、ACアダプタの持ち運び不要のメリットの方が遥かに大きい。
ちなみに、これを買う際に同価格帯で購入候補に挙がったAnkerの20Wモデルに比べるとCIOは1.5倍ほどキャパが多いため、Ankerより値段が1000円ほど高かったけどCIOを選んで良かったと感じている。
さらに、USB PD対応ポート(最大30W)とUSB Aのポート(最大12W)を搭載しているため、従来のUSB機器への給電も問題なくできて安心だ。
■バッテリー残量が分かりにくい?(慣れてしまえば大丈夫)
このバッテリーには残量表示という機能が付いているが、数字で表示されずLEDランプの色で残量が分かる仕組みとなっている。
LEDは4色表示で、残量別の色は以下の通りだ。
紫:100-76%
緑:75-51%
青:50-26%
赤:25-0%
購入当初はこの色表示が慣れなくて、「あれ?青と緑のどっちがバッテリー残量が多かったっけ?」と悩むことが多かった。
このバッテリー残量を色で分かるようになる感覚は、東京都の西東京市に君臨する西澤タワー、もとい田無タワーのイルミネーションライトの色みたいなもので、慣れてしまえばわざわざ数字を見るより楽にバッテリー残量を把握できるようになるのだ。
ちなみに田無タワーの色は、翌日の天気によってイルミネーションの色が変わるという天気予報の役割があり、紫色:晴れ、緑色:曇り、青色:雨となっている(豆知識)。
なお、田無タワーの正式名称は「スカイタワー西東京」だが、多くの人から「田無タワー」の愛称で呼ばれている(豆知識その2)
さらにどうでもいい話だが、漫画「ケロロ軍曹」に登場する西澤タワーは、田無タワーがモデルだ!(豆知識その3)
参考リンク:
スカイタワー西東
■お値段が少々高い?
そんなSMARTCOBY Pro PLUGの販売価格は、2024年2月現在、アマゾンで7,128円とモバイルバッテリーにしては結構なお値段で販売されている。
しかし、国内ブランド品でこれだけ機能満載なモバイルバッテリーで7000円位は妥当な金額……いや、お値段以上かもしれないが、あまり気軽に買える金額とは言えない。
参考までにモバイルバッテリーで有名なメーカーのAnker製品で近いコンセプトのモバイルバッテリー(Anker PowerCore Fusion 10000 (9700mAh 20W PD)の2024/2時点の販売価格は5,990円と、CIOより1000円近く安い価格だ。
↓コレ
Ankerの方はUSB PDの給電スペックが20Wと、CIO製より出力が10W低く完全な同一スペックとは言えないが、そのAnkerより高出力の30W仕様で1000円プラスなら妥当な価格なのかもしれない。
特に自分のような「お外でPC/スマホでモバイルしたいけど、カバンの荷物は減らしたい!」というわがままなノマド野郎のニーズは十分に満たされているので、これだけの機能を一つにまとめてこの価格なら、正直お値段以上の価値はあるのではないかと思っている。
これまで外でノートPCとスマホで作業をするために持ち運ぶアイテムが「ノートPCのACアダプタ」、「USB ACアダプタ」、「モバイルバッテリー」、「USBケーブル」と色々持ち歩いていた為、カバンが無駄に重たく更にケーブルでゴチャゴチャになっていた。
しかし、「SMARTCOBY Pro PLUG」を使いだしたら、コレとUSBケーブル2本だけを持ち運ぶだけでOKといった具合に、劇的にコンパクトかつ軽量にまとめる事が可能となったのだ。
逆にそんなにそんなにモバイル機器を持ち歩かない人にとっては、高額かつオーバースペックなので向いていない製品だと思われる。
これは、あきらかに人を選ぶバッテリーだ。
■(まとめ)用途で人を選ぶが、刺さる人にはマストバイの逸品!
このように、「モバイルバッテリー」と「USB PDのACアダプタ(30W+12W)」が合体したモバイルバッテリー「SMARTCOBY Pro PLUG」は、お外でモバイルしたい人のハートをガッチリ掴んだ機能が満載で、満足すること間違いなしの凄いヤツだ。
逆に、スマホを充電するだけで十分な人には、この機種はオーバースペックで向かないだろう。そして、お値段も予算オーバーだ。
そういう人は「USB PD対応のモバイルバッテリー」だけで十分に事足りるので、この機種は選択肢から外した方が良いかなと思う。
↓ スマホ充電だけでOKな人は、このあたりのモバイルバッテリーが性能と重量と価格のバランスが良いかなと思う。
では、誰がこの機種に向いているのか?
以下のキーワードにビビッと来る人は「SMARTCOBY Pro PLUG」を買うべき人なので、参考にしてほしい。
・USB PD対応のノートPCを充電したい
・USB PD対応のスマホを急速充電したい
・コンセントから直接モバイルバッテリーを充電したい
・コンセントからノートPC/スマホを充電したい
・充電器やケーブルの荷物を減らしたい
このように、お外でPC派のノマド野郎のニーズにドンピシャの機能が満載で、これまでカバンの荷物がケーブル類でゴチャゴチャになりがちだった人は、コレに変えるだけで充電環境のQOLが爆上がりすること間違いなしだ。
ただし、バッテリー容量は10,000mAhと若干少な目なので、ガチで長時間の仕事に使用する際は、コンセントから電源が確保できるカフェなどの環境での使用が望ましいだろう。
あと、あまりカフェやファミレスなどで長居してPC作業すると店に嫌われる恐れがあるので、滞在時間には十分な配慮が必要だ(ノマドワーカー・暗黙の掟)。
有料のコワーキングスペースなら長時間滞在はOKだが、時々スタバなどで見かけるコーヒー1杯で長時間陣取ってノートPCを弄ってる人たちはチョットどうかと……。
最後にコレを使っていると「あれ?故障か?」と勘違いしてしまう人もいるかもしれないので、ユーザーから一言アドバイスを添えて締めの言葉としよう。
USBケーブルを刺しても充電が始まらないときは、本体側面のボタンを押せば充電開始されるぞ!
(特にコンセント接続時は、ケーブル刺しただけで充電スタートされない時がある。不良品と勘違いした経験者より)